5.相続税申告・納税
1.相続税申告は外科手術、外科専門の税理士に
1)相続税専門の税理士の手配
医者にたとえると、法人業務は内科、相続税は外科と言えます。
内科クリニックの町医者に、皆さまは外科手術をお願いするでしょうか?同じように、相続税の申告は、その業務を日常的に行なっている専門の税理士に依頼するべきです。
相続税の申告は、とても専門性の高い業務で、これを適正に行える税理士は、全体の5%ほどと言われています。年間5件ほどの申告実績は必要でしょう。法人業務をメインに行なっている税理士は、数年に一度、相続税申告をする程度で、これは信頼できる経験ではありません。
特に土地の評価については、税理士の技術・経験により著しく差が出るところで、ここを誤ると納税額も数百万円から数千万円の違いが出ます。まずは、皆さまがご依頼になろうとしている「いつもの」税理士が、相続税をきちんと扱えるか、特に土地の評価をきちんとできるかの確認が必要です。もしこの点につき不安を覚えましたら、当事務所から相続税専門の税理士を手配しますので、お気軽にお申し付けください。
2)こんな税理士にはお任せできない
1)のように土地評価に明るくない税理士の他にも、相続手続きの基本である「相続人の確定(相続人調査)」作業を、依頼して1か月ほどの間にてきぱきと行えない税理士には、残念ながら申告業務を任せることはできません。なぜなら、相続税の申告は、相続開始後10か月の間に、相続人の確定・財産調査・納税資金の計画・遺産分割協議・必要な財産処分・納税・相続税の申告をすべて行う必要があり、一日たりとも時間を無駄にできないからです。(事務所規模が大きいことは、安心して任せられる理由にはなりません。大きくても、相続人の確定作業の放置は平気で起こりえます。)
依頼した税理士に放置されている「相続人の確定」作業、どうぞ当事務所までご依頼ください。最短期間で作業を執り行い、同時に相続税専門の税理士を手配し、申告までの10か月のスケジュールに乗せるために尽力いたします。
2.相続税・贈与税改正のポイント
平成27年より相続税・贈与税が改正され、基礎控除が従来の6割に減額されました。
これにより、東京在住の方で、自宅に加え預金がほどほどにある方は、自分も課税対象か、一度は検討する時代になりました(相続税の大衆税化)。
3.相続税のしくみと申告
相続税は、相続または遺贈により財産を取得した場合にかかります。
ただし、相続税には基礎控除があるため、税務署に申告が不要なケースがあります。
4.相続税の課税対象財産
相続税の課税対象となる財産は複数ありますが、民法上の相続財産と、税法上の相続財産にはズレがあります。遺産分割の対象となるか否かと、課税される財産か否かは異なりますので、注意してください。
5.相続税法上の評価額の算出
課税対象財産を、相続税法上どのように評価するか、という課題があります。財産の種類により計算方法が異なり、特に土地については、税理士によってもその評価額にかなり差が出ます。相続税申告を得意とする税理士の支援が必須です。